精霊が実体として存在し人間のパートナーとして共に生きる世界。カトヴァーナ帝国の少年イクタ?ソロークは、昼寝と徒食と女漁りに精を出し、日々を怠けながら過ごしていた。 イクタは、軍部の名門イグセム出身の昔馴染みの少女ヤトリシノと、国立図書館司書のポストを交換条件に彼女の首席合格をサポートする約束を交わし、高等士官試験に臨むことになる。しかし、イクタが乗る二次試験の会場へ向かう船が嵐によって沈没し、ヤトリや同じ受験生、そして、溺れているところをイクタが救った帝国第三皇女シャミーユとともに、帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国の領土に流れ着いてしまう。 イクタの活躍もあってどうにか無事、仲間たちとシャミーユ皇女とともに共和国から帝国に帰還した彼は、仲間たちとともに『帝国騎士』の称号を与えられ、絶対になりたくないと思っていた軍人に貴族、そして、英雄になってしまう。さらに、幼いながら腐敗した帝国を憂うシャミーユ皇女に、科学の徒「アナライの弟子」であること、そして、帝国史上屈指の名将にして命令無視により獄中死したバダ?サンクレイ大将の息子であることを知られたことで彼の人生は一変する。